リノール酸とは?魅力的な効果と注意点について

植物オイルや動物オイルの成分を調べていると、リノール酸やオレイン酸といった成分がよく出てきますよね?

リノール酸は美白などの美肌に効果があると言われていますが、過剰に摂取すると逆にアトピー性皮膚炎や花粉症の悪化にもつながる恐れがあります。

今回は、そんなメリットとデメリットを合わせ持つリノール酸の効果と注意点に焦点を当て、紹介していきます。

リノール酸とは?

リノール酸は、体内で作ることができない脂肪酸で、身体の成長などに欠かせない「必須脂肪酸」の一つです。

リノール酸が含まれているオイルや食品には、グレープシードオイルやオリーブオイル、ベニバナ油、コーン油などの植物油の他、鶏肉などの肉類やナッツ類、豆腐や味噌などの大豆類があります。

リノール酸は不飽和脂肪酸で酸化しやすい性質を持ち、体内で「ガリノレン酸」や「アラキドン酸」などの脂肪酸に変化します。

リノール酸の肌に対する効果

リノール酸には、保湿や抗炎症作用があり美肌作りには効果的です。角質から水分が蒸発するのを防ぐだけでなく、肌をなめらかにしてバリアするという作用もあります。

そのためリノール酸は化粧品では乳液や美白クリーム、ヘアコンディショナーなどに活用されておりアンチエイジングに効果を発揮しています。

美白成分「リノール酸S」

リノール酸由来の美白成分にリノール酸Sがあります。

リノール酸Sはベニバナ油から精製され、2001年に厚生労働省に有効美白成分として認定された成分です。保湿力があるリノール酸は、肌への浸透力が高いものの、肌表面にできるシミには効果が薄いと考えられてきました。

そこで、リノール酸に酸素処理をして表皮に作用するように改良したのがリノール酸Sという成分です。リノール酸Sには、メラニンを発生させる原因物質チロシナーゼを分解する働きがあり、メラニンの過剰発生を予防します。

また、すでにできたメラニン色素にも働きかけてシミを薄くする効果もあります。

食事で取り込んだ場合の効果

コレステロール値を下げる

脂肪酸は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2つに分かれます。飽和脂肪酸は動物性脂肪に多く含まれ、肥満や病気の原因になる中性脂肪やコレステロールの値を増加させることが分かっています。

逆に魚類や植物に含まれる不飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールを減少する作用があると言われています。

その理由は、不飽和脂肪酸がコレステロールの排出を促す働きがあるからです。不飽和脂肪酸の働きによってコレステロールは胆汁へと排出され、血液内のコレステロール値が下がります。そのことでダイエットの促進などスタイルアップ効果も期待ができます。

血圧や血糖値を下げる

様々な研究により、リノール酸は健康な成人の血圧や血糖値を下げるという研究結果が示されています。

効果それほど大きくないとの指摘もありますが、血圧や血糖値を下げることは心臓病などのリスクや障害の発生へ大きな影響があると期待されています。

記憶力や言語能力を高める

リノール酸は体内でアラキドン酸という必須脂肪酸を生成する働きを持ちます。アラキドン酸は、脳の海馬を中心とした脳内物質の一つで、記憶力や言語能力を高めるのに役立つと言われています。

そのため、加齢とともに記憶力が低下しがちな高齢者の方や、脳の発達途中である小さな子どもの摂取には欠かせない成分です。

過剰摂取による副作用や注意点

リノール酸の摂取不足は、成長阻害や皮膚病を引き起こすリスクを高めると言われています。

しかし、日本人など先進諸国の食生活では、リノール酸を食品から多く摂取しており、その量は必要量を超えていますので、リノール酸を含む食品をあえて意識的に摂る必要はありません。

逆に現代では過剰摂取による様々な問題点が指摘されています。

アレルギーの原因になる恐れ

過剰摂取によってアトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギーの悪化や老化の促進につながる恐れがあるという指摘があります。

脂肪酸には「オメガ6」や「オメガ3」などの種類がありますが、「オメガ6」はアトピー性皮膚炎や喘息の症状を促進し、「オメガ3」は逆に抑制すると言われています。

リノール酸は「オメガ6」の脂肪酸ですので、アトピー性皮膚炎や喘息、花粉症の症状を悪化させる要因となります。「オメガ3」をバランス良く摂取すれば問題はないのですが、一般に普段の食生活では「オメガ3」が不足していると言われています。

炎症を引き起こし発がんのリスクを高めるとの指摘がある

オメガ6脂肪酸であるリノール酸を過剰に体内に入れると、炎症作用のある物質が作られることになり、炎症を起こしやすい体質になるリスクがあります。

慢性的に炎症がある状態が続くと、そこががんを引き起こす要因になるという指摘があります。乳がん、大腸がん、前立腺がんの発症とは関連がないという研究結果がありますが、まだ不明瞭な点も多いので注意が必要です。

善玉コレステロールの減少を引き起こす

適量であれば悪玉コレステロールを減少させるリノール酸ですが、過剰摂取は善玉コレステロールを減らす恐れがあります。善玉コレステロールが減少すると、血液をドロドロにして動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などのリスクを高めます。