いまや夏だけでなく1年中欠かすことができなくなった日焼け止めですが、あなたはどのように日焼け止めを落としていますか？
肌に残さないようにしっかり落とさないと肌荒れの原因になってしまいますが、ちゃんと落とそうとゴシゴシ肌をこすれば肌への負担が大きくなります。「日焼け止めを使用すると吹き出物やニキビ、肌荒れが目立つようになった」という方は、落とし方に問題があるかもしれません。
今回は、日焼け止めについて詳しくご説明するとともに、クレンジング剤で日焼け止めをキレイに落とす方法について紹介します。
Contents
【日焼け止めの種類について】
日焼け止めには、紫外線吸収剤が入っているものと、紫外線散乱剤で紫外線をはね返すタイプの２種類があります。
基本的に紫外線吸収剤が入っているものは、クレンジングを使うことが推奨されている場合が多く、強力な日焼け止めの場合には専用のクレンジングを使うことでしっかり日焼け止めを落とすことができます。
まず、日焼け止めに書かれているSPFとPAについて説明します。これらの値に比例して日焼け止め効果が期待できるのですが、同時に肌への負担も大きくなります。
SPFとは？
SPFとは、Sun Protection Factor(サンプロテクションファクター)の略で、紫外線の一種であるUVB(紫外線B波)を防ぐ数値の大きさを示します。このUV-Bは肌の表面で吸収されるため、肌の奥に入り込むことはほぼありませんが、過度に肌に浴びると、シミ・ソバカスの原因にもなり肌が赤みを起こすことがあります。
SPF1でおよそ２０分間UV-Bから肌を守ってくれるので、SPF３０であれば２０×３０＝６００分、つまり９時間もの間、肌をUV-Bから守ってくれるんですね。SPFの数値はあくまで、時間の目安ですのでこの点を勘違いしないように注意が必要です。
日焼け止めに記載されているSPF値は現在５０＋が最高です。汗や水などで洗い流されることもあるため、これらの値は目安となっています。
PAとは？
PAとは、Protection Grade of UVA(プロテクショングレイドオブUVA)の略で、紫外線の一種であるUVA(紫外線A波)を防ぐ数値の大きさを示しています。UVAは浴び過ぎると、シミ・シワ・たるみの原因となってしまいます。
PAは日光に当たった時に、日焼け止めを塗らない状態と比べて肌が黒くなるまでの時間をどれだけ延ばせるかという基準で分類がされ、PA＋、PA++、PA+++、PA++++と4段階で示されています。
＋が多いほどUV-Aを防ぐ効果が期待できます。
なぜ日焼け止めをしっかり落とさなければいけないの？
日焼け止めをしっかり落としていなければ、長時間日焼け止めの刺激を肌が受けてしまっていることになります。この状態が続くと、毛穴が詰まってしまい、ニキビや肌の炎症、黒ずみなどの肌トラブルや肌の乾燥を引き起こす原因になります。
特にウォータープルーフタイプの日焼け止めなどは、肌に残ったままになりやすく、意識して丁寧に落とすことが大切です。日常的に日焼け止めを使用している人は、帰宅後のクレンジングや入浴の際に、日焼け止めもきちんと落とすことを心がけましょう。
日焼け止めは製品によって落とし方が違う
日焼け止めは、それぞれのメーカーの製品によって落とし方が異なります。SPF値やPA値が高いからというだけでなく、数値が低くてもクレンジング剤が必要な場合もあるので、メーカーが推奨するクレンジング方法に従うようにしましょう。
身体の日焼け止めの落とし方も顔の日焼け止めの落とし方も、どちらもメーカーの推奨する方法をよく確認して行いましょう。
基本的には日焼け止めには、お湯だけで落ちるタイプ、洗顔料や石鹸で落とせるタイプ、クレンジング剤が必要なタイプ、専用クレンジングが必要なタイプの4種類があります。
お湯で落ちるタイプ
「お湯で落ちる」と表示されているタイプは、日焼け止め単品を使用した際、お湯で落とすことができる成分の日焼け止めです。
夜の入浴時に日焼け止めを落とす場合には、皮脂汚れや汗、ほこりなどが肌についている状態ですので、洗顔料を使って顔を洗ったり、ボディソープで身体を洗ったりする必要があります。
メイクをしている場合には、クレンジング剤でメイクをきちんと落としましょう。
洗顔料や石鹸で落とせるタイプ
「クレンジング不要」や「石鹸・洗顔料で落とせる」と表示されているタイプは、日焼け止め単品を使用した場合、石鹸や洗顔料で落とすことができる成分の日焼け止めです。もちろん日焼け止めの上にメイクをしている場合には、クレンジング剤を使ってメイクを落とす必要があります。
クレンジング剤が必要なタイプ
「専用クレンジング不要」「クレンジングで落とせる」と表示されているタイプは、普段使っているクレンジング剤で落とすことができる日焼け止めです。
クレンジング剤には、洗浄力が高いオイルタイプから、洗浄力がおだやかなクリームやミルクタイプなどがありますので、どれだけ落とせるか種類によって異なってきます。落ちやすい日焼け止めと落ちにくい日焼け止めでは、推奨するクレンジング剤に違いがありますので、以下におすすめの使い分け方を紹介します。
また、身体に使う日焼け止めで、このタイプのものを使用する場合には、クレンジング剤にてクレンジングを行ってからボディソープで体を洗うように気を付けましょう。
専用クレンジングが必要なタイプ
海などで使えるウォータープルーフの日焼け止めなど、特に落ちにくいよう作られた日焼け止めの場合、専用のクレンジングで落とすことを明記している場合があります。専用クレンジングが必要な場合はパッケージを確認して、セット買いするようにしましょう。
日焼け止め専用のクレンジングは、メイク汚れも落とすことができますので、強力な日焼け止めを毎日使う場合には、この専用クレンジングを普段使いにすると良いかもしれません。
日焼け止めのおすすめの使い分け方
日焼け止めを落とす際にクレンジングが必要な日焼け止めの多くは、油分が含まれる「クリームタイプ」「ミルクタイプ」「スティックタイプ」「ウォータープルーフタイプ」の４種類です。
クレンジングは、洗浄力が高いほど肌への負担が大きくなる傾向にあるので、適切に使い分けることで過度に肌へダメージを与えることがなくなります。一般にクレンジングは、洗浄力が高い順に、専用クレンジング、オイル、リキッド、バーム、ジェル、クリーム、ミルクと並びます。
ウォータープルーフタイプは、専用クレンジングやクレンジングオイルが向いています。その他３種類の日焼け止めは、それ以外のクレンジング剤で落とせることがほとんどですので、肌質などに合わせて選ぶようにしましょう。
日焼け止めの落とし方のポイント
日焼け止めの成分には油分が多く含まれているため、肌に残ることでニキビや吹き出物など肌荒れの原因になります。そのため、しっかり落とすことが大切です。
また、日焼け止めは基本的に肌の乾燥を導く原因となり、放っておくとシワやくすみを引き起こします。そのため、丁寧に優しく日焼け止めを洗い流し、保湿ケアをきちんと行うことが大切です。
肌をゴシゴシこすらず、細かい所まで丁寧に洗う
日焼け止めを落とすために、肌をゴシゴシとこすることは、肌に過度な負担をかけることにつながります。
また小鼻周りやあご、前髪の生え際など日焼け止めが残りやすい場所は念入りに洗うようにしましょう。この時、肌への摩擦は厳禁ですので、洗顔料や石鹸はしっかり泡立て包み込むようにして洗うのがポイントです。
また、クレンジング剤を使う場合も、クレンジング剤を肌の上ですべらせるように広げて、日焼け止めとなじませていき、乳化させながら洗い流します。
〔クレンジング後の保湿ケア〕
日焼け止めを落とした後は、肌内部のセラミドやNMF(天然保湿因子)なども流れ出てしまうため乾燥を引き起こしやすい状態です。
日焼け止めを落とした後は、顔だけでなく身体もしっかり保湿を行いましょう。特に、セラミドやNMF、コラーゲン、ヒアルロン酸などを含む化粧品や美容液を使うことがおすすめです。
クレンジング剤で日焼け止めをキレイに落とす方法まとめ
日焼け止めは特に夏は手放せないアイテムとなっていますが、肌に負担をかけることもあるということも意識しておく必要があります。
用途に合わせてSPFやPAを参考に日焼け止めを選んで、落ちにくい物はしっかりとクレンジング剤を使って洗い流してあげましょう。日傘などの日焼け防止グッズも利用しながら、紫外線からお肌を守りましょう。
