クレンジング後の保湿のケアのポイント

スキンケア商品

美しい肌を保つために保湿は最重要です。

肌のうるおいが不足すると、しわ、たるみ、痒み、ニキビなど…さまざまな肌トラブルに繋がってしまいます。特に、乾燥しやすいクレンジングや洗顔後は丁寧なケアが大切です。

ここではそんな美肌に欠かせない保湿のメカニズムや、しっかりと肌にうるおいを与えるためのケアのポイントなどを詳しくお伝えしていきます!

保湿のメカニズムについて

まずは保湿のメカニズムについて見ていくことにしましょう。

肌の構造

肌は大きく分けて3つの層からできています。一番上にある“表皮”、その下にある“真皮”、さらにその下には脂肪が蓄えられている“皮下組織”が広がっています。

そしてこれらの中にはたくさんの細胞が存在しており、肌のうるおいをキープし、皮膚を健康に保つ役割を担っています。

ここでは肌のうるおいに大きく関係する表皮と真皮に触れながら、保湿のメカニズムについてご説明していきます。

表皮の構造について

表皮は肌の一番表側にある部分、つまり私たちが直接手で触れることのできる部分です。

表皮の構造は、上から“角質層”“顆粒層”“有きょく層”“基底層”の4層に分けられています。この中で保湿にかかわっているのは主に角質層と顆粒層の2つです。

それぞれどんな働きをしてくれているのか見ていきましょう。

角質層の保湿のメカニズム

角質層はわずか0.02mmという厚さですが、肌の刺激やうるおい不足を防ぐ重要な役割をしているのです。

毛穴から分泌された皮脂と汗が混じり合ってできた天然の膜が、外からの刺激、水分、異物から肌を守ってくれます。また肌の表面をバリアして、肌の内側にある水分が蒸発しないようにする働きもしています。

顆粒層の保湿のメカニズム

顆粒層も角質層と一緒に肌を守る役割を担っています。また“天然保湿因子”や“角質間細胞”が作られる場所でもあります。

天然保湿因子とは乳酸、アミノ酸、尿素などから作られる物質で、水分と結びつく性質を持っています。この天然保湿因子がしっかりと作られ機能することで、角質層にうるおいが与えられ、肌の弾力をキープすることができるのです。

角質間細胞とは、角質にある細胞を結びつける細胞のこと。主な成分には“セラミド”が挙げられます。角質層にある細胞が支えられ良い状態に保たれることで、肌の内側の水分の蒸発を防ぐことができます。

この2つの層の働きが何らかの原因で弱まると、肌のうるおいが減り、しわやたるみに繋がってしまいます。さらに肌はバリアする力がなくなるため外からの刺激を受けやすくなり、ニキビや痒みなどの肌トラブルを引き起こしやすくなります。

真皮の構造について

では次は真皮の構造について見ていくことにしましょう。肌のうるおいをキープしているのは角質層だけではありません。その下の真皮も重要な役割をしています。

真皮は約2mmの厚さでできており、主に“コラーゲン”や“エラスチン”などで構成されています。化粧水などにもよく配合されている成分ですから、名前を知っているという人は多いと思います。ではこれらが肌にどんな効果をもたらすのかご説明します。

コラーゲン

コラーゲンはアミノ酸から作られるたんぱく質の一種です。網目のように張り巡らされており、真皮の約70%を占めています。細胞を支え守る働きをしており、肌全体のハリを保つ役割を担っています。

エラスチン

エラスチンとは弾力繊維のことです。コラーゲンを支え、肌の弾力をキープします。

ヒアルロン酸

ヒアルロン酸は化粧水に入っているイメージが強いですが、コラーゲンやエラスチン同様、もともと人の肌の中に存在する物質です。真皮の細胞と細胞の間にあり、細胞を守るクッションのような役割をしています。

水分を保持する性質があり、肌の内側の水分量を保つためには欠かせない物質と言えます。これらの物質は加齢により減ってしまいます。そのため角質層への保湿と同時に、化粧水などで外から成分を補ってあげる必要があります。

保湿ケアのポイント

肌のうるおいやハリをキープするために、保湿ケアのポイントを知っておきましょう!

保湿力の高い化粧水を選ぶ

ケアをする前に、どんな化粧水を選ぶかがポイントになってきます。肌の保水力をより高めるために効果的な成分が配合されたものがおすすめです。

中でもおすすめなのが“セラミド”が配合されたもの。上記にも挙げましたが、セラミドは肌の水分の蒸発を防ぎ、角質層のうるおいを与える重要な成分です。真皮で水分を抱え込む“ヒアルロン酸”配合のものも美肌に効果的ですよ。

また、成分の浸透を高める“ビタミンC誘導体”が配合されているものもおすすめです。

洗顔&クレンジングをしっかりする

毛穴に皮脂やメイク汚れが詰まったままになっていると化粧水の浸透も悪くなります。肌の内側に水分を届けるために、洗顔やクレンジングをしっかりして毛穴の詰まりを解消しましょう。

毎日メイクをする人は定期的なピーリングなども効果的です。ただし、毛穴の汚れを落とそうとこすり過ぎたり、長時間洗顔やクレンジングをすると肌に負担がかかり、乾燥を強めてしまいます。過剰なケアは避けましょう。

化粧水は叩き込まない

化粧水をつける時は叩き込まず、手のひらで顔を覆い優しく押さえながらゆっくりと角質層のすみずみまで浸透させていきます。

乾燥が強い人は2~3回に分けて少しずつ重ねづけしましょう。肌がおなかいっぱいになって、もう吸収できないところまでしっかりと化粧水をなじませましょう。

敏感肌ではない場合はコットンを使うのもおすすめです。ムラなく水分が行き渡り、成分の浸透も良くなります。

乳液で肌にフタをする

化粧水をつけたあとは乳液でしっかりカバーしましょう。乳液に含まれている油分が肌の表面に膜を張って、化粧水で補った水分を内側に閉じ込めてくれます。

乳液自体にも保湿効果があるため、つけることでより保水力がアップします。ただし、多くつければつけるほどうるおいがアップするというわけではありません。

油分を多く含みますので、つけ過ぎるとニキビなどの原因になります。特にオイリー肌の人はつける量に注意しましょう。

生活習慣の見直しも保湿には重要!

保湿ケアと聞くとスキンケアを思い浮かべますが、それだけではありません。むしろ、高価なスキンケア商品より、日々の正しい生活習慣が美肌作りには重要です。

生活の中にも肌のうるおいをアップさせるためにできることはたくさんあります。

食事について

炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどをバランス良く摂取することが美肌の第一歩です。

水分をたっぷり補給し、内側からうるおいを与えてあげることも大切です。また角質層のうるおいに欠かせないセラミドは、実は食べ物にも含まれています。

こんにゃく、大豆や黒豆などの豆類、ひじきやワカメなどの海藻類には多く含まれますので、積極的に摂取しましょう。

睡眠について

肌の細胞は夜寝ている間に再生・修復されます。質の良い睡眠をとることでうるおいを保持する細胞の生産もスムースに行われ、うるおいがアップする他、メラニンの排出も促されてシミやくすみの改善にも繋がります。

22時~深夜2時の間はホルモンの分泌が活発化する肌のゴールデンタイムと言われてきましたが、これについては信ぴょう性が薄くなってきましたね。

しかし、健康的な睡眠が肌にとって大切なことには変わりありません。しっかりと、深く眠れる環境作りを整えましょう。

ストレス対策

ストレスを受けると肌の代謝が下がって、トラブルが起きやすくなります。またコラーゲンやセラミドの働きも弱まり肌の水分量低下の原因に…。

なるべくストレスを溜めない、うまく発散するなどしてうるおいをキープしましょう。

正しい保湿ケアで肌にうるおいを!

肌のうるおいをはたくさんの細胞によってキープされています。ですが年齢を重ねるにつれてそれらの細胞は徐々に減ってしまうもの…。乾燥が強くなればさまざまな肌のトラブルや老化を招きます。

クレンジングと保湿はセットといっても過言ではないと思います。普段の保湿を正しく丁寧に行い、肌に本来備わっている機能や水分量をアップさせましょう!